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侵入奇胎の闘病記 | 2. MTX第1クール(後半)

胞状奇胎・侵入奇胎
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侵入奇胎 第1クール MTX筋肉注射 ※入院4日〜6日目

MTX投与3日目 – 最悪の注射

日曜日は入院棟もバケーションモード?

この日は日曜日。

注射の時間は9:30と決まっていたが、この日は10:15になっても医師が来ない。

心配になってナースステーションを覗きに行き、

私:「いつも9:30に注射が来るんですけど…」

と言うと、パソコンで作業をしていた婦長っぽい人が少しハッとした様子で

婦長:「今行きます〜!」

と返した。

…リマインドしておいて良かった。

研修医による不安に満ちた注射

それからすぐに私の病室へ医師がやって来た。

2名とも今回の入院では初めて見る医師だった。

一人はメガネをかけたずんぐりむっくりの、無愛想な男性医。

もう一人は若い青年で、いかにも研修医っぽい。

先輩っぽい方が、注射を忘れていたことなど悪びれもせずに無愛想に「じゃあ注射して行きます」と言い、何やら後ろでボソボソと研修医に指示を与えた。

そして研修医がずいっと前にでる。

あぁ…日曜日の投薬になると研修医に当たってしまうのか。

最悪だ。帰りたい。

と思いながらも渋々うつ伏せになった。

先輩医:「力を入れてもらって一番硬くなってるところに刺すんだ」

と指示する。

研修医は無遠慮にズボンも下着も引きずり下ろして尻を丸出しにしてきたので、私は強い不快感を覚えた。

昨日も一昨日も、医師は「はい、じゃあちょっとお召し物失礼しますね。」と言ってくれた。

それがこの研修医は何の断りもない。

付き添いの看護婦も気が利かない。

もちろん後ろの無愛想な先輩医師も「おい、患者さんに声かけて。」と注意するほどジェントルマンでもない。

しかもそこまで引き下ろす必要は無いだろって所までずり下げられたので、私はさり気なくズボンの位置を自分で引き上げた。

研修医:「はいじゃあお尻に力を入れてください〜」

研修医は先輩医に指示された内容を棒読みで復唱しながら左尻の天辺あたりを引っ掴み、ドスッと針を刺してきた。

めちゃくちゃ痛い。

最初の痛みが迸った後、薬が投入されると共にさらにギーン…と深いところまで痛みが響いていくのが分かった。

私は痛む左尻をさすりながら起き上がると、急いで処方してもらった吐き気止め「メトクロプラミド」を飲んだ。

注射が終わると二人の医師はサッサと去って行った。

もう絶対に日曜の入院投薬には来るまい、と私はこの時心に誓った。

そして後日、注射が原因でさらなる悲劇が起こったのだった。

グロ映画でさらに気分が悪くなる

映画でも観て気分を晴らそうと、Amazon primeでワイルドスピードを観て爆音でストレス発散していると、夫がひょっこり現れた。

昨日の反省から、この日から外へランチへ行くことは諦めた。

夫に先ほどの一件のことを話すと、

夫:「それはアンラッキーだったね。コメディでも観て気分を晴らそう!」

と、夫がチョイスしてくれたコメディ映画を観ることにした。

夏休みでキャンプに来ていたアメリカの学生達とトイレ掃除の男二人組のドタバタなコメディのようだった。

…しかし、段々と内容がおかしくなってきた。

よそ見しながら走ってた学生が折れた大木に串刺しになったり、落とし穴に落ちて中に立っていた棒に串刺しになったり…段々と三流ゾンビ映画っぽい流れになって来…全然笑えない。

それどころか、立て続けにこれでもかとあれこれ飛び散る悪趣味なスプラッタ映像に、気分が悪くなり始めた。

次の学生が木の裁断機みたいなのに飛び込んだ時点で

私:「もういい!」

と強制終了した。

吐き気止めでせっかく吐き気を抑えているのに、このアホな映画のお陰で余計気分が悪くなって来たと夫に猛抗議。

夫:「え〜…面白かったじゃん…。」

と。

ダメだ。ユーモアのセンスが合わない。

私を笑わせたいならサンドイッチマンのYoutubeが正解だ。

夫はちょっとバツが悪そうに帰って行った。

メトクロプラミドのお陰か、昨日ほどの猛烈な頭痛と吐き気に襲われることはなかったが、病院食だけはやはり気分が悪くて受け付けなかったので、院内のコンビニで冷静カボチャスープを買って来て食べた。

MTX投与4日目 – 左足の異変

左尻から太ももにかけての鈍い痛み

朝から、左の尻から太ももにかけて鈍い痛みを感じ、歩く時にも違和感があった。

やはり昨日の注射の打ち所が悪かったのだ。

この時はまだ鈍い筋肉痛程度だったので、一晩寝れば良くなるだろうと思っていた。

ごく平和な注射

この日はまたこれまでと違う女医さんが注射してくれたが、初日以来の、久しぶりに痛まない、また一瞬で終わる注射だった。

この時も少し上着をめくったくらいで、腰の辺りに注射した。

…何となく私は理解し始めた。

注射の経験が少ない医者ほど、お尻をベロンとめくってお尻の中心に注射を打ち、ジワジワとゆっくり入れたがるのだと。

可愛い眼鏡っ子による口腔ケア

この注射の後は、看護婦さんの指示で再び口腔外科へ向かった。

そこでは可愛い眼鏡っ娘の歯科衛生士が待ち構えており、口腔ケアをしてくれた。

こんな若くて可愛い子に口腔ケアをされたら、おじさん達が毎日通って来そうだと思いながら口をあんぐり開けると。

耳をつんざくようなギュイーンッという音で水を噴射する器具を口の中に突っ込まれ、歯の一本一本を結構力強くガシガシ洗って行く。

眼鏡っ子の見た目に似合わずかなり力強い処理だった。

そして口の中で洪水が起こらないよう、水を吸い出す吸引機も一緒に突っ込まれ、私の口は2本の器具で限界まで押し広げられた。

アロマテラピーのような想像をしていたが、口腔ケアはそんな生易しいものではなかった。

でもお陰で歯はツルツルになり、とても綺麗になった。

この日も吐き気どめが効いてくれたお陰か、気持ち悪さはあったが、寝込むほどの吐き気には襲われなかったので、夜までベッドの上で仕事をしていた。

MTX投与5日目 – 退院と忍び寄る副作用の影

左足の痛みが悪化し、歩行困難に

一晩寝たら治るだろうと思っていた左尻〜太ももにかけての痛みは、起きてみると酷く悪化していた。

ベッドから降りようとして少し向きを変えると激痛が走る。

そ〜っと歩こうとすると、左足に体重をかけた瞬間に痛くて力が入らず、思わずよろめく。

普通に歩けなくなってしまった。

トイレに行くにもびっこを引きながら手すりを持ちながら恐る恐る。

なんでよりによって退院する日にこうなるのだ。

…これは確実に2日前の研修医の注射が原因であると確信した。

誰かが文句を言わないと、あの研修医も、いい加減な指示を出した先輩医も、永遠に注射の技術が上がらないだろう。

今日注射に来る先生に抗議しておくことに決めた。

初日のイケメン男性医、再び

この日に注射に来てくれたのは初日の優しそうな男性医だった。

やはりこの先生が一番手際よく、痛みもほとんど無い。

この先生に足の痛みを訴えると、他の先生とも相談してまた来ると言ってくれた。

退院は14時なので、どうせ歩けないし、時間が来るまでベッドの上で仕事をしていた。

しばらくすると別の先生がやって来、

男性医:「ちょっと左側に注射した所を見せてもらっても良いですか?」

と言われたので、またお尻を見せるハメに。。

男性医:「変色はしていないので緊急性は無いと思います。一応湿布を出しておきますが、万が一症状が悪化した場合はすぐに連絡を下さい。」

とのことだった。

緊急性は無くて何よりだ。

おそらく注射の針が丁度腱が通った場所に触れてしまったか何かしたのだろう。

結局この左足の痛みは1週間ほど続き、その間、私はびっこを引いてそろそろとしか歩けず、お風呂でも座れないので立ったままシャワーを浴びなければならず、生活に大変な支障があった。

退院

間も無く両親と夫が車で迎えに来てくれ、無事退院することになる。

入院費は差額ベッド代込みで16万超。

不運なことに月またぎだったため限度額も適用されず、痛い出費となった。。

忍び寄るMTXの副作用の影

この退院した日の夕方頃から喉が少し痛くなり始めた。

しかし、この時は抵抗力が下がって来たために早速風邪を引いてしまったのかもしれないと思っていた。

気分が悪くて寝ていたが、夕食前になると再びあの強い頭痛と吐き気を感じたため、慌ててメトクロプラミドと飲む。

また、昨日あたりから、洗っているのに頭が痒いなと思っていたら、今度は頭全体が耐えられないほど痒くなって来、おでこにも痒みが始まった。

鏡を見ると、おでこが部分部分で赤くなり、湿疹のようになっていた。

恐らくこれが頭皮中にできているのだろう。

これ以上悪化しないように、前髪をアップにした。

忍び寄るMTXの副作用の影は、翌日から私に牙を剥くことになる。

正しいお尻の筋肉注射部位はどこか?

これは後日調べたことだが、正しいお尻の筋肉注射の部位は、やはり上手な医師やその後の化学療法センターの看護婦さん達が行なっているように、お尻の上部、腰の少し下のあたりであることが分かった。

参考:

筋肉内注射と皮下注射では注射部位が違うのはなぜ? | 看護roo![カンゴルー]
筋肉内注射と皮下注射の代表的な注射部位とその理由を解説。筋肉内注射は上腕部・殿部・大腿上部、皮下注射は上腕伸側・三角筋前半部・大腿前外側中央部が選ばれます。

あの研修医は確実にお尻の頂点を、ぎゅっと引っ掴んで注射を刺していた。

というか、指示を出した先輩医も

「力を入れてもらって一番硬くなってるところに刺すんだ」

とかテキトーなことを言っていた。

下手したら坐骨神経に刺さって神経障害を起こしていたところだ!

その後に歩行困難になった私の症状は「梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)」だったのではないかと思う。

注射の針が梨状筋に当たる事によって緊張状態になってしまい、硬くなって坐骨神経を圧迫し、歩行困難になってしまっていた…のかもしれない。

今となっては素人の憶測に過ぎないが。

梨状筋症候群|SPORTS MEDICINE LIBRARY|ザムスト(ZAMST)
「SPORTS MEDICINE LIBRARY」は、2001年から雑誌「コーチングクリニックに連載され、その後ザムストブランドサイトに掲載し、多くの読者を集めたコンテンツ「スポーツの鉄人に聞け」を最新の情報に刷新・改訂したものです。自分のカラダのこと、スポーツのケガについてもっと良く知りましょう。

 

とにかく、筋肉注射の際に不必要にベロンと尻をめくられた場合には自信を持って怒って良いということが分かった。

 

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