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侵入奇胎の闘病記 | 9. hCGカットオフ後のダメ押し回数は患者の判断

胞状奇胎・侵入奇胎
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病院側「ダメ押しを何回やるかは患者さん次第です。」

第3クール後のhCG値の経過と担当医の診断

18年7月17日。第3クール後のhCG値の途中経過を聞きに行く日だった。

本来であればこの週から第4クールの投薬を開始する予定だったが、16日が祝日だったこともあり、休薬期間を一週伸ばして7月23日からにしてもらうよう、お願いしていた。

休薬期間がたった9日間だと、前クールの副作用が回復しないうちに次のクールが始まってしまい、まともな栄養をとって体を回復させることができないと感じたからだった。

11時半の診察予約に対し、血液検査の結果が出るまでの時間を考慮して10時前に病院に到着。

この日の採血は男性の看護師。

久しぶりにめちゃくちゃ痛かった。

採血は一瞬で済んだが、診察は予定の11時半をとうに回っても呼ばれなかった。

予約の1時間後の12時半を回り、待合室の人もまばらになって来てもまだ呼ばれず。

主治医のW先生に会える訳でもないのに何故こんなに待たされるのか、きちんと受付票を出したかなど、段々と不安になって来た。

13時を回り、ようやく名前が呼ばれた。

初めて見る若い女性のS医師だった。

そして気になるカットオフ値は…

hCG値: < 2.0!

この病院では2.0未満でカットオフと見なすらしく、担当医が見るディスプレイにはこのカットオフ値を表す数字が表示されていた。

良かった…副作用も強かったが、効果も強く出てくれただけでも、耐えた甲斐があった。。

2月に胞状奇胎と診断されてから約半年。

ある意味、ビクビクしながらhCG値の経過を観察するよりも、いっそこうして薬でちゃんと叩いてカットオフになった方が安心感があるかもしれない。

とにかく、残すはあと2回のダメ押しのみ。

しかしここで、S医師から耳を疑う言葉が出る。

S医師:「もう陰性なので、来週からの投薬は不要になるかもしれません。今週土曜日に再度検査して、来週からの投薬要否を決めましょう。」

…ダメ押しが要らない?そんなことが有り得るのか?

私:「つまり、ダメ押しがもう不要となるということですか?」

S医師:「そうですね。もう陰性なので。」

「もう陰性だからダメ押しが要らない」という根拠がイマイチ怪しく、このS医師の診断を信じて良いのか少し懐疑的ではあったものの、もう追加の投薬をやらないで済むのであればそれに越したことはない。

どちらにせよ、土曜日には別の医師からのセカンドオピニオンをもらえるらしい。

疑いながらも、「もう投薬をしなくて良くなるかもしれない」という可能性を示されたことで、一気に気分が明るくなった。

もう金輪際、二度と化学療法センターへ行かなくて済むのだ!

辛い吐き気も、口中が破壊される口内炎も、痒くてたまらない頭皮湿疹も、もうオサラバだ!

まだ決まった訳ではないながらも、私の頭の中では既に翌週からのダメ押し投薬はキャンセルされ、代わりに弾丸でハワイにでも行こうかと考え始めていた。

担当医からの診断結果の訂正

ところが翌日の昼。

先日私を診察したS医師から電話があった。

S医師:「先日、来週からの投薬は必要ないと言ってしまったのですが、やはりガイドラインを確認すると、陰性になった後も3回は追加投薬が必要と書いてあるので、あと3回は投薬が必要となります。なので、今週の土曜日の診察は不要なので、来週7/23からは予定通り投薬に来てください。」

…やっぱりか。

この医師は侵入奇胎についてガイドラインも確認せずに私を診察したのか。

一体何のために私は2時間も待たされていたのだ?

元々はW先生に初めに言われた通り、2クールの投薬を覚悟していたのに、ぬか喜びさせられるためにわざわざ2時間待っていたのか。

患者をバカにするのもいい加減にして欲しい。

さらに。今さっきS医師は「3クール」と言った?

私:「来週からの投薬は予定通り必要ということは分かりました。ですが、3クールってどういうことです?2クールではないんですか?」

S医師:「他の医師と話した結果、3クールとなりました。」

私:「私は初めにW先生の診察を受けた時に2クールと言われましたが?」

S医師:「W先生が2クールと言われたんですか?では、2クールで良いと思います。実はガイドラインでは、追加の治療は1〜3クールとなっているんです。」

平気で1クールとか2クールとか言っているが、私にとって1クールがどれだけ苦痛を伴うものか、分かって話しているのだろうか?

私:「1〜3クールということは、1クールでも良いということですか?」

S医師:「はい、そうですね。では、2クール目はキャンセルして、1クールにしますか?」

ちょっと待て。そんな簡単に判断して良いのか?

私:「いや、それは私が判断できることではないと思うのですが。8/8にW先生の外来予約が入ってたと思うので、W先生に相談させて頂きたいです。」

この医師では話にならない。W先生に相談して決めたい。

S医師:「分かりました。では、2クール目はW先生と話した後の、8/9から予約を入れておきますか?」

8/9からということは、週末を挟むことになるではないか。

私:「8/9から投薬にすると、日曜日を挟みますが、そうするとそこは入院になってしまいませんか?」

S医師:「まあ、そうですね。」

入院となった場合の患者の経済的・精神的な負担を全く考えずに平気で入院を挟んでくる。

私:「入院は絶対に避けたいので8/13からの予約にしておいて頂けませんか?そして8/8にW先生にご相談させて頂いて、投薬の実施はその結果次第にさせて頂きたいです。」

S医師:「分かりました。ではそのようにしておきますね。」

そこで一旦電話は切れる。

私は、無意味な素人診断に付き合わされ、ぬか喜びさせられたことに大分腹を立てていた。

その後、しばらくして再びS医師から電話がかかってくる。

S医師:「あの、W先生にも確認したのですが。やはり追加投薬を何回行うかは、患者さん自身に決めて頂くようです。ただ、3回やれば確実らしく、病院としてはできれば3回やった方が良いということです。」

私:「分かりました。何にせよW先生に直接相談させて頂いて決めます。」

hCGカットオフ後のダメ押し回数を決めるのは患者の自己判断?

ダメ押し回数をそれぞれ1回、2回、3回と行った場合の侵入奇胎の再発リスクの数値データが欲しい。

私は必死になってあらゆる検索ワードで、日本のみならずアメリカのサイトまで調べに行った。

しかし、「追加投与は1〜3回」、また、寛解後の再発ケースは極めて稀であること以外、何も分からなかった。

侵入期待の症例自体、日本全国で年間約200例ほどしか無いのだ。

ダメ押しの追加投与回数とその後の再発率までの細かいデータまでは収集・分析されてないのだろう。

8月8日、つまりこの記事を書いている本日、W先生の診察を受けて来た。
W先生によれば、ダメ押しを1回しか行わなかった患者は2回行った患者に比べて再発リスクが高まる、などといった科学的根拠は現段階では何も無いのだそうだ。なので、患者の経過や副作用の状況から1回のみで終わらせるケースも多いという。

追加クールの実施回数を判断するための基準

仕方がないので、自分で下記3つの独自の判断基準を置き、きちんと整理することにした。

  1. 治療開始時のリスクスコア
    →「臨床的侵入奇胎」の中でも、スコアは高いか低いか
  2. 投薬治療のhCGの経過
    →治療中に少しでもhCGが上がったり停滞したか
  3. 副作用の強さ
    →1,2の結果が良い場合でも、副作用が軽ければ第2クールは実施の判断。
    副作用が強ければ第2クールは実施しない。
    1,2の結果が悪い場合、副作用の強さは関係なく実施の判断。

1. 治療開始時のリスクスコア

絨毛疾患のスコアリング方法は、日本の「絨毛癌診断スコア」と、国際基準であるFIGOのスコアリングと、2通りあるらしい。

どちらもhCG値に加え、先行妊娠の有無や潜伏期、転移の状態などから判断するようだが、FIGOの方がhCG値の刻みがより細かい。

興味がある方は絨毛性疾患のガイドラインに目を通してみることをお勧めする。↓

https://jsgo.or.jp/guideline/taigan/08.pdf

これによれば、私の場合、日本の絨毛癌診断スコアでは、私は一番リスクの低いスコア0、

FIGOのリスクスコアでは、私は下から2段階目のスコア1となるが、最高スコアが7点なので、低スコアと判断して良いと思われる。

2. 投薬治療の経過

投薬治療開始後、の私のhCGの経過は、

  • 投薬開始時:1878.4
  • 第1クール後:47.3
  • 第2クール後:15.6
  • 第3クール後:< 2.0(カットオフ)

なので、素人判断でも非常に順調だったと思って良いと思われる。

これが途中で上がっていたり停滞していたりなど、少しでも不安因子があったら確実にダメ押し2回目はやっておきたいところだ。

3. 副作用の強さ

1,2共に結果は大変順調だったと判断して良いと思う。

あとは副作用の強さ..

これが耐え難いほど酷かった。

投薬の週は気分が悪くてほとんど食べられず、休薬の週は口内炎が酷くて流動食しか食べられず、この状態を続けたら確実に他の病気にかかってしまいそうだった。

効果が不明な追加の1クールで得られる安心感と、この副作用による私の体への悪影響を考える。

…百害あって何利あるだろうか?

 

W先生と話す前に私の中で結論は出ていた。

ダメ押しは1クールのみ。第2クールはしない。

 


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